| 要約 |
手・指の解剖学的特徴の1つは,腱,神経,血管,骨などの重要な構造物が浅い層に存在することである.手の外傷では,外傷による直接的な,あるいはデブリドマンの結果として皮膚欠損となることが少なくない.重要な構造物の露出がなければ植皮で対応できるが,露出していれば何らかの皮弁が必要となる.また手は複雑な機能を有しており,早期からの積極的なハンドセラピィが重要である.時間をかければ保存治療で治癒する皮膚欠損であっても,その治療がハンドセラピィを妨げたり,拘縮の原因になると,良い機能は再獲得できない.よってそのような場合でも,積極的に皮弁を考慮すべきである.皮弁は,局所皮弁,区域皮弁,遠隔皮弁,遊離皮弁などに大別される.それらの基本的な考え方や適応を「再建の梯子」に基づいて説明するとともに,手に行われるいくつかの代表的な皮弁を,症例を交えて紹介する. |