| 発行年度 |
2019年度 |
| 巻名-号名 |
第 12 巻 - 3 号 |
| 筆頭著者 |
藤村茂和 奈良県立医科大学附属病院 医療技術センター |
| 共同著者 |
前川尚宜
奈良県立医科大学 救急医学・高度救命救急センター
井村理
奈良県立医科大学附属病院 医療技術センター
城戸顕
奈良県立医科大学附属病院 リハビリテーション科
面川庄平
奈良県立医科大学 手の外科学講座
田中康仁
奈良県立医科大学 整形外科学教室
|
| タイトル |
高度挫滅手に対する趣味活動再獲得に向けたハンドセラピィの経験―再建に向けたハンドセラピィを含む戦略治療― |
| 要約 |
挫滅手では,複数組織に損傷が及び重篤な後遺症が残存しQOLも大幅に低下することが多い.今回,利き手に高度挫滅損傷を受傷した症例に対してセラピィを実施し趣味活動の再獲得と現職復帰をされたため報告する.症例は50歳代の男性.職業は工場の作業員で趣味は模型作りであった.診断名は高度挫滅損傷.仕事中にプレス機で受傷し右示指,中指,環指を切断,小指にも挫滅が強い状態で救急搬送されデブリードマン,環指屈筋腱縫合,小指MP関節固定術,遊離皮弁移植術を施行された.セラピィは術後翌日より開始した.週に1度医師と情報共有を行い,創部の状況を見て尺側機能と対立機能の向上を求めて,母指とポストとの対立動作練習を追加した.受傷後208日に環指基節骨仮骨延長法,受傷後558日には指間形成術を施行された.受傷後656日にはピンチ力5㎏,STEFは95点,Quick DASHの機能障害/症状スコアは15.9,Hand20は22.5点となり趣味活動の再獲得と現職復帰をされた.患者の望む機能に的を絞った目標設定と治療戦略を立てたことで高いQOLを獲得された1例であった. |