| 発行年度 |
2019年度 |
| 巻名-号名 |
第 12 巻 - 3 号 |
| 筆頭著者 |
成田拓人 弘前記念病院 リハビリテーション科 |
| 共同著者 |
齊藤香織
弘前記念病院 リハビリテーション科
鳴海直希
弘前記念病院 リハビリテーション科
對馬祥子
弘前記念病院 リハビリテーション科
湯川昌広
弘前記念病院 整形外科
|
| タイトル |
長母指外転筋腱皮下断裂の一例-母指CM関節における長母指外転筋の作用に着目して- |
| 要約 |
長母指外転筋腱(以下,APL)の非開放性の断裂に対する症例報告は少ない.今回,極めて稀である左APL皮下断裂を呈した症例のセラピィを経験した.本症例よりAPLの作用について考察する.症例は仕事中に鋸の刃が左手関節橈側にあたり受傷した.同日近医受診し開放創はないものの,母指の外転障害を生じており紹介受診となった.受傷約1か月後に断裂したAPLに長掌筋腱を移植した.本症例の治療経験より,症例は術前・術後ともに側腹つまみ力,指腹つまみ力はほぼ左右差を認めず,APLが断裂してもピンチ力への影響は少ない可能性があると推察された.また,術前は母指の橈側外転ラグ,母指の掌側内外転動作時に第一中手骨基部が外転方向へシフトする様子を認めたが,術後には改善したことからAPLが断裂すると母指の橈側外転障害が生じること,およびAPLは母指CM関節の橈側における動的な安定性に重要な役割を果たす可能性があることが推察された. |