| 要約 |
外傷性拘縮のハンドセラピィは,拘縮の発生を予測し如何に予防するかが重要であり,そのためには我々ハンドセラピストが早期より関わっていく必要がある.外傷後は,手背などに貯留する浮腫が拘縮発生の要因となるため早期消退させることが拘縮予防の基本となる.その他に修復組織の治癒過程を考慮した早期運動療法やスプリント療法も拘縮予防のセラピィに必要不可欠な治療手段である.また慢性化した拘縮手に対しては,原因組織を把握し状態にあったセラピィの選択が必要となる.関節性拘縮に対しては腱・筋の緊張を弛緩させた肢位で行い,腱性拘縮に対しては癒着部位へ最も緊張が掛かる肢位で行う工夫が必要である.拘縮矯正を目的としたスプリント療法においても原因組織を分けてスプリントを導入する.慢性化した拘縮手のセラピィは,開始2か月以降は改善が緩やかになるため,徐々に拘縮解離術を踏まえたセラピィへ変更していく必要があると考えている. |