| 要約 |
【目的】fibrillar patternとは,超音波診療装置上の画像で靭帯や腱に見られる,長軸像で線状高エコー像が層状配列した画像である.今回の目的は超音波診療装置を用いて,腱移植術後の編み込み縫合部におけるfibrillar patternの変化を経時的に観察することである.【対象】長掌筋腱を用いた遊離腱移植術が施行されている4例を対象とした.また,4例とも後療法は早期自動運動療法を行った.【方法】超音波診療装置は日立メディコ社製のHI VISION Avius®,及び18MHzのプローブを使用した.移植腱の編み込み縫合部でfibrillar patternの変化を経時的(1ヵ月,3ヵ月,6ヵ月,最終)に観察した.また,4例の%TAMを経時的に算出した.【結果】腱滑走がよかった例では,術後6ヵ月で移植腱の編み込み縫合部に明瞭なfibrillar patternが確認できた.逆に,腱滑走が悪い例では,術後6ヵ月でも,移植腱の編み込み縫合部に明瞭なfibrillar patternは認めなかった.しかし,腱剥離術を行い,十分な腱滑走が得られることで,明瞭なfibrillar patternは確認された.【結語】超音波診療装置は腱癒着の有無,腱滑走,腱内の線維構造の観察にも有用であり,ハンドセラピィの進め方や外科的治療の方針決定に役立つと思われた. |