| 要約 |
手外科領域の治療成績は未だ満足できるものではなく,治療成績向上のため私達の研究室では運動学的・脳科学的根拠のあるハンドセラピィを含めた手外科治療を行うためのデータ収集や介入研究を行っている.運動学的には三次元動作解析と筋電図を使用して様々な課題動作中の母指を中心とした手指や手関節の動きと筋活動を計測,シナジー解析を行い,各々の関節や筋の協調性を明らかにしている.脳科学的には脳磁図を使用し運動野や感覚野の脳機能マッピングを行い,機能の局在や大脳可塑性変化を調査している.また経頭蓋直流電気刺激やVR動画観察が手の運動や感覚にどのような影響を与えるかについても調査している.私たちの目標は「思い通りに動かせる手」の獲得である.手は脳活動なくしては満足に動かすことはできず,研究成果を臨床に取り入れることで手外科領域のさらなる発展が期待でき,その向こうに患者さんの笑顔があると考えている. |