| 要約 |
手関節は,橈骨手根関節,手根間関節,豆状三角骨関節を総称したもので,手関節骨折とは,これらの関節を構成する骨の損傷のほか,軟部組織損傷の合併を含み,それらは手関節の可動性と安定性に寄与している.手関節骨折におけるセラピィを行う上では予後予測,目標設定,プロトコル・プログラム選択と実施を柱に,骨の損傷,骨折部への治療内容のみではなく,軟部組織の損傷の有無や治癒過程を併せて考えること,評価・プログラム立案の際には手関節を構成する各関節レベルで考えること,プロトコル・プログラム選択・実施の際には医学的所見を基とした視点と症例のNeeds及びHOPEをもとにした患者中心的視点の両立が重要であり,患者一人一人に合わせたセラピィと具体的な手の使い方指導を行うことが必要である.本稿では橈骨遠位端骨折を中心に手関節骨折に対するセラピィのポイントを概説する. |