| 要約 |
スプリントは,ハンドセラピィにおいて,骨・関節システムおよび神経・筋システムの問題改善の極めて有効な治療ツールである.しかし,未だいくつかの課題がある.本稿では,スプリントを巡る課題として,臨床における共通化,研究による学術的体系の構築に焦点をあて,今後の展望について述べる.スプリントの臨床における共通化は,2000年に開始されたセミナー事業を通して実施されており,今後もより質の高い臨床を目指して計画・実施・見直しをしていく.スプリントの研究は,エビデンスレベルの高い研究および論文はまだ少ないものの,研究究手法の切り替えや多機関共同研究などによって成果が期待できる.また症例報告のフォーマットを整え,スプリントの記述に明確性を求めることで,多くの臨床例が科学的な検証の対象となる可能性がある.スプリントを確固たる治療技術として確立するためには今後も課題を一つずつ明確にして達成する必要がある. |