| 要約 |
腱性マレット指は,良好な成績を得にくい疾患でありその原因は様々である.筆者らは,その原因の一つとして稀に発生するPIP関節の伸展拘縮かDIP関節可動域に影響を与えているのではないかと考えた.今回は, PIP関節伸展拘縮かDIP関節可動域の低下に繋がるかを調査したので報告する.対象は,12週以上経過が追えた36例37指とし,固定開始8週経過時のPIP関節伸展拘縮の「有り・無し」にて対象指を2群に分け,固定開始12週経過時のDIP関節可動域で2群間の比較・検討を行った.結果, DIP関節屈曲可動域が拘縮群は37.6度,非拘縮群は58.5度, DIP関節伸展可動域が拘縮群は-16.9度,非拘縮群は-7.5度で屈曲伸展可動域ともに両群間で有意に差がみられた.よってPIP関節伸展拘縮を呈することでDIP関節可動域が低下する結果となった. PIP関節の伸展拘縮は,側索の滑走障害を招きDIP関節可動域の低下に繋がるため,固定期間中のPIP関節屈曲運動が必要だと考えられた. |