| 要約 |
近年, ZoneⅡ屈筋腱損傷後のハンドセラピィは, Kleinert法に代表されるセラピスト管理下での早期運動療法により良好な成績を獲得することが可能となった.しかし時に十分な腱滑走の獲得が得られない成績不良例に対して屈筋腱剥離術が必要となるが,腱剥離術後に腱の再断裂を引き起こす可能性がある.今回,腱剥離術後の安全なセラピィを模索するため,腱剥離術後の非再断裂群と再断裂群に群わけし,再断裂の要因を分析し検討した.その結果,喫煙歴,糖尿病を有していることと損傷形態が挫滅損傷の割合が多かった.また,腱縫合術後から剥離術までの期間が比較的短い症例が多く,ブロッキング訓練を含めた自動屈曲運動がきっかけとなっていた.これらの,複合的な要素が,腱剥離術後の再断裂の危険因子になり得ると推察された. |